2022年に長野県千曲市で開催された、楽市楽座でつなぐ会の「月の都千曲おばすて納涼祭り」。2023年も株式会社鳶髙橋が「Bondance櫓(やぐら)」の設営、会場空間演出に参画させていただきました。キッチンカーやクラフトワークショップなどのお店が集合し、新たな取り組みとしてグローバルなダンスを取り入れるといったチャレンジもしました。

今まで地域の方々、行政、スタッフと積み重ねてきた絆によって、2023年の納涼祭りは会場にいる一人ひとりのエネルギーを感じる空間となりました。

「マインドの高揚」をテーマに空間を演出

今年もBondance櫓の設営、空間プロデュースをおこなった鳶髙橋代表の髙橋は、「今回は”マインドの高揚”をテーマとして考えてきました。舞台をつくるにあたって賑やかさを表現し、プロジェクターや風船、シャボン玉、提灯の数も増やしました。空間をきらびやかにすることで心から湧き上がるワクワクした気持ちを演出しました」と語ります。

廃材を活用したBondance櫓に廃材を活用することで社会課題にリーチし、日本文化の象徴であるBon danceを体験してもらうことで社会課題と日本文化をつなげたそうです。

「Bon danceや廃材という、過去の時間軸と社会課題の解決、ヒト起点に混ざり合う未来に向かうエネルギーの両輪を表現しました」と、高橋はBondance櫓に込められた想いを振り返ります。

Bon danceに加え、インドのBon danceも

2023年の納涼祭りは、地元の事業者さんによるおいしい食べ物や地元アーティストが提供する音楽ライブ、廃材を活用したBondance櫓を取り囲む盛大なBon danceなどメインコンテンツが目白押し。玉すだれ、花笠音頭、よさこいちくまの方々、世界各国で活動をする和太鼓バンドGOCOOで活躍する原香苗さんによる和太鼓パフォーマンスが披露されました。

地域の方々の協力を得て実現した素敵なパフォーマンスに加え、世界の文化を取り入れたコンテンツとして、インドの輪踊りにも挑戦しました。はじめて踊るインド版の盆踊りに来場者さんもまんべんの笑顔を浮かべて楽しんでいました。

心躍る体験型イベントは、笑顔が集まるコミュニティから生まれる

写真:和かふぇよろづやのオーナー、北村たづるさん

今回の納涼祭における出演者や出店者は、和かふぇよろづやを通じたご縁で成り立っているそうです。

週替わりでさまざまなシェフが料理を提供する和かふぇよろづやはタレント揃いで、今回インド版Bon danceであるインドの輪踊りを提供してくれたのもワンデイシェフとして腕を振るっているかたなのだとか。そうした出演者に加え、来場者の往来をスムーズにするためシャトルバスの手配、地域の自治体との連携を強化しました。

個々の価値を発揮し続けられる場づくりが高揚を、ヒトとトキの循環が新たな価値をつくりだす

和かふぇよろづやのブランディングに携わっている髙橋は、「時代がどれだけ変わったとしても、深め合った絆はこうした盛り上がりを生み出すと思っています。今までよろづやさんのサポートをしてきて思うのは、よろづやさんには何が起きるか予想がつかない素敵な偶然に出会ったり、予想外の発見があったりします。考えてもみなかった幸運や偶然を手にするようなアクションがおきるんです。予想できない交流の循環が徐々にひろがって、その広がりから、ヒト起点に新しいプロジェクトがどんどん生まれていく。地域づくりを考えると、交流や助け合い、一人ひとりが持つエネルギーこそまちづくりに直結するのではないでしょうか。」と語ります。

一人ひとりの想いが生んだ、解放感やエネルギーを生む空間

髙橋「2023年の納涼祭りは老若男女が混ざり合い、今までに増して参加者がひとつになる世界がありました。参加者の皆さんも昨年より開放され、ハレの日という文化のひろがりを彷彿とさせるような、自分もみんなもはじける開放感があるように感じました」。

訪れる方が真剣に歌を聴いたり、一緒にダンスを楽しんだり、クラフトに参加したり、お祭りを楽しんでいただいた2023年の納涼祭り。誰もが日々の暮らしや個々の価値を発揮し続けられる社会、未来へと向かう場づくりを共に築いていけるような空間がありました。

人と人が混ざり合い未知なる高揚体験という雰囲気が感じられる納涼祭りになりました。

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